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2011年5月29日 (日)

「スクランブル」横スクロールシューティングのハジマリ

1981年3月「スクランブル」、コナミより発売。
オイラ的には、とにかく革命的な作品でありました。
前述のVectrexでもスクランブルには少し触れましたが) 

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オイラが持っているのは、海外版の「STERN」版 スクランブル。
ゲーム的には、タイトルにメーカ表示Konamiではなく、”STERN”表示というだけ。


海外ではコナミの提携企業であったSTERN社が販売を行ってました。(基板にはKonamiと記載がありますが)
ちなみに、ハーネスは「コナミハーネス」です。

 



で。この「スクランブル」ですが、


・横スクロールシューティングの元祖(と言ってもいいかと)
・明確な空中敵と地上敵の概念を作ったゲーム
・ステージ進行がビジュアル的に明確に表現されている



ということで、本作品は今後のアーケードゲームに大きな影響を残したのではと思っています。
とくに、後のコナミの横スクロールシューティングの名作となる「グラディウス」の元祖になります。

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当時、意外と無かったのが、”横スクロールシューティング”でして、やや先に確か80年にアメリカでWilliams(ウィリアムズ)(国内では81年にタイトーから販売)の「ディフェンダー」(左右方向スクロール)がありましたが、、、
地理的に考えておそらくお互い触れ合うことなくまた、知ることもなく販売したのでは、と思います。


※追記※
と思ったのですが、調べてみましたらどうやらコナミ創始者の上月景正 氏が1980年のアミューズメントショーで、Williams社の「ディフェンダー」を目撃し、インスパイアされて作成したという背景があり、本作「スクランブル」に至ったようです。そういう意味では、”国産初の横スクロールシューティング”、というところでしょうか。


なお、「ディフェンダー」では、山のような背景描画がありましたが、当たり判定はありません。また、”地上用攻撃”はありませんでした。



そのため、「スクランブル」が横スクロールシューティングの元祖と言っても良いと思います。(そう思いたい!)

なお、当時はスペースインベーダーの印象が相当強く、そのためほとんど縦の固定画面でのシューティングの亜流ばっかりでした。

 

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もう一つ特筆すべきは、本作「スクランブル」では、横スクロールで背景が流れてきて、その背景に当たり判定があるということで、「高度」を表現した画期的な作品でした。

この「高度」により新しいゲーム性が生まれました。
今では当たり前の概念ですけど。


そしてそれまでに、やっぱり何気に無かったのが、空中の敵 と 地上の敵があり、それぞれの武器を使い分けると有利に戦えるというシステムです。
これも初めての概念ではないですかね。

 

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当時、オルカ社より販売された「パーカッサー」でも、一応、空中と地上の概念はあり、バルカンとミサイルのボタンがありましたが、個人的にはあんまり明確に地上/空中の雰囲気は演出されてないって感じがします…
(そもそも、パーカッサーとスクランブルどっちが先なんでしょう…
→アップデート: パーカッサーは81年の10月のようです。スクランブルのほうが早かったです。

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                                          オルカ社 パーカッサー

 



さて、スクランブルには、「グラディウス」のベースとなる概念がもう一つあります。
それは、ステージによって、ゲームの進行が「よりビジュアル的に表現」されている、という点です。

もちろん、スクランブル以前にも、ステージにより性格の異なる敵が出てきたり、というもので進行をはたくさんありましたが(アストロファイター や 銀河帝国の逆襲、フェニックス、ムーンクレスタ等々…)、ほとんどは敵キャラと攻撃方法が変わるくらいで、背景(ステージ)はほとんど変わりませんでした。。。



このスクランブルでは、ステージごとに特徴的な背景で、ステージの進行を表現しています。



■ステージ1(山岳?ステージ)

_s5 同じ写真ですがw
なお画面上部の「ゲージ」は、パワーアップゲージではないです。
単なるステージ表示です。(全6ステージ)

 



■ステージ2(UFOと洞窟ステージ)

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UFOは、上下に揺れながら波状浮遊してくるのですが、天井を意識すると結構ドキドキですw

 



■ステージ3 (隕石)

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結構、速く隕石飛んできます。当時のオイラは避けれませんでしたので、ここでゲームオーバー。。。今は、避けれますw
が。「縦画面」で右から飛んで来るので、意外と視認が遅れますw



■ステージ4(高層都市ステージ)

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上層階にあるミサイルが、いつ飛んで来るのか?と恐ろしいほどの圧迫感があります。

 



■ステージ5(敵要塞ステージ)_s9

このステージは後の、グラディウスシリーズ最終面要塞ステージに通じるものがありますね。
かなり通路がせまく、超ギリギリのレバーさばきを要求されます。

最終ステージの画面は撮れませんでしたので、、、下記動画で御覧ください。。。




■スクランブルの移植作品について

当時それなりに売れていた印象があるのですが、ファミコンには移植されませんでした。。。(当時はどれだけ待ち焦がれたことかっ!)


そしてなぜか、冒頭で少々触れた「ディフェンダー」は、「スターゲート」という名前でHAL研よりファミコンに移植されています。正確には、ディフェンダーの続編が移植されたのですが。
ううーん。未だに納得できません・・・




ファミコンでは何故か移植されなかったスクランブルですが、
その他の家庭用移植では、Vectrexの他に、
ぴゅう太版があります。

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マシンスペック的にしょうがないのですが、アーケードと比べるとかなり遅いので、幼少時のオイラでも普通にクリアできましたw

ちなみに、爆発音がすげえウルサイですw

あとは、LSIゲーム版のスクランブルがトミーから販売されました。

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前後には移動できませんが、なかなか良くできてますよ。




あとかなり知名度は低いですが、カセットビジョンで「アストロコマンド」の名前で、(微妙な感じで)移植?されています!

 

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さらに、マイコンPC-8001版として、かの中村光一 氏(!)による、”同人ソフト”的なものもあったりします。
これをマイコンで、自分ひとりで作ってしまう情熱!すごすぎます。。。
当時これは遊んだことないのですが…





あと、続編というかマイナーチェンジ版で、「スーパーコブラ」というのもアーケードでコナミから出ています。
こちらは、さらに面白くなっています。(ゲーム性は同じなんですが、ステージ構成が面白いんです)

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スーパーコブラは移植作品がほとんどなかった記憶がありますが、(うろ覚えですが、MSX と SORD M5にあったと思います…)、とりあえずLSIゲーム版(学研)はもってますw

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横スクロールシューティングといい、高度が表現され進行することといい、次々に出てくる新しいステージ、と当時のオイラはワクワクしたものです。

そんな「スクランブル」ですが、今あらためてやると、結構簡単なんです。
ヘビーなゲームが多い昨今ですが、あっさり単純に遊べるスクランブルは、むしろ今販売してもそれなりにウケるんじゃないかなあ。

レッツ!プレイ!スクランブル!!(桜玉吉 風)

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コメント

こんにちは。

本によって横スクロールシューティングゲームの元祖がディフェンダー/スクランブルと異なっているのが気になり、それについてWebで調べているうちにこのページに辿り着きました。
コナミの上月氏がディフェンダーの影響を受けてスクランブルを作成したという話、なかなか興味深いです。もしよろしければその情報元を教えて頂けないでしょうか?

余談ですが『アーケードTVゲームリスト』によるとスクランブルとディフェンダーはリリースが4ヶ月しか離れておらず、当時のフットワークの軽さに驚きます。

>>smj さん
コメントありがとうございます!

事の仔細についてわからないところもあり、実は”インパイア”されたとご本人が示す明示的なエピソードはないのですが、言い切っちゃいました。
ソースは、赤城真澄 著「それは『ポン』から始まった」からです。

228ページより抜粋、
「八〇年十月のAMOAエキスポで上月景正は、ウィリアムズ社「ディフェンダー」の画面を長時間、立ったまま見つめていた」

という記述です。これによると、ディフェンダーは80年12月にリリースされておりますが、実際にはエキスポでさらに2ヶ月早い、80年10月に目撃されていたことになります。
スクランブルは、81年3月リリースですが、実はこちらも81年1月にイギリスでのゲームショウで初披露したとことですので、その差はやはり3,4ヶ月であることには変わらないので、とはいえますね。。
 
 

ニャームコ さん

こんにちは。『それポン』だったのですね。ページまで調べて頂いてお手数をお掛けしました。
この本は発売直後に購入して一度読んだのですが、この記述部分は完全に忘れていました。

現在は資料と知識が多少増えたので、それらと併せて再読してみようと思います。
ありがとうございました。

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