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2021年9月

2021年9月10日 (金)

SONY 「PVM-20M4J」 HRトリニトロン ブラウン管モニタを買ってしまった <

■SONY PVM-20M4J HRトリニトロン ブラウン管モニタ

20240128追記:本エントリの最下部に、Service Modeの入り方と超簡単簡素な説明を載せておきます(このエントリやたらアクセス多いので…)

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いやぁ、大変お久しぶりです。。忙しさにかまけて相変わらず放置していました。。気がついたら2021年で元号も令和に変わってるし、新型コロナだし、緊急事態宣言だし、オリンピックだしという。。そしてこのブログのインターフェースがいつの間に変わって書きづらいッス。

 

あ。オリンピックの開会式はびっくりしました。まさかのゲーム・ミュージックですからね。色々意見はあるようですが、オイラにとってはまさに ”救済” で、今までの人生が救われた気がしました。割と本当にw

 

で。

会社は変わらずですが、実は2018年5月にまた転勤しまして札幌から横浜です。とにかくすべてがバタバタしている上に業務が広くて量も多い仕事でして気力も毎日無いくらいです。世間で言うブラックな会社ってやつなんですかね。でも、とりあえずだんだん慣れるもんですね人間。意外と自分の性に合ってる気もしてきました。。

 

その引っ越しですが、またまた大量の基板 や オールドPC たち、ブラウン管モニタといっしょに引っ越しでした。なんかその時の引っ越しで荷物量は合計10tに。。。引っ越しする都度に順調に増えています(一応、こんなオイラにも家庭があるので家族分の荷物も含めてですが)。

引っ越しの都度、基板が壊れないかヒヤヒヤです。とくにバブルシステムのグラディウス。でも、Bubbless(バブレス)という神アイテムが発売されたおかげでバックアップも取れたので心の重荷が一つおりました。ほんと作ってくれた人には感謝感謝!です。

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この数年の間も細々と基板を書い続けてきましたが、最近の基板の値段の高騰ぶりはたいへん恐ろしいもので、、人気タイトルは4、5年の間で2倍くらい高騰している感じです。バブル版グラディウスに至っては、5,6倍ほど高騰してますね。(”ネメシス”ではない)EPROM版グラディウスはなんかアラブの石油王じゃないと買えないレベルですw まずモノ自体が滅多に出てきませんが。。。

 

で。

ふと思ったのですが、そういえばアーケード ブラウン管もすごく減ってる。。と。オイラは基板を始めたときからブラウン管で遊んできましたが、これが壊れたらもう入手できないのかと思い至り、実はここ数年はブラウン管確保に勤しんでましたw

 

なので久々のブログですが、ちょっと趣を変えて(何回かに分けて数年分の)ブラウン管の話をしようと思います。

 

 

 

 

 

というわけで、買いましたw(いきなりの出だしですが)

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SONYのプロフェッショナル用途の20インチ ブラウン管モニタ SONY PVM-20M4Jです。

いやああああ、すごい綺麗です。

 

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SONYの業務用PVM/BVM ブラウン管モニターはすごいすごいという話しは聞いていて、かなり情報も集めていましたが、中古でもどうにも価格が高すぎて歯牙にもかけませんでした(新品はそもそももう無いですが)。その予算があれば基板買ってましたから。

 

で。。。前述の思いもあり、ブラウン管保護活動のために予算割り振りを変えましたが、(今更ながら)こんな世界あったんですねという驚きでした。

 

結局、アーケード ブラウン管単体の販売やオークションの数は相変わらず少なく、出てきても スペック や 状態が微妙すぎるものが大半でしたので、半分諦めてアーケード用のブラウン管以外でRGB接続出来るモニタを探しました。

 

RGB21(やAVマルチ端子)で表示できるブラウン管は民生機のものであれば今でもオークションやフリマサイトでも入手できる範囲ですが、ブラウン管はどうにもデカイため何台も何台も買いづらいので、どうせ置くなら出来るだけ質が良いモニタを。。。と思いエイヤと思って手に入れたものです。

 

アーケードブラウン管も綺麗ですが、実際に入手してみてPVMの実力にはビビりましたw
なんせ違いが一目でわかりますからね。

 

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写真ですとモアレ(縞模様)が出ちゃってますが実際はめちゃくちゃ綺麗です

 

入力された信号をそのまま表示させるための業務用途モニタなのですが、入力ソース自体の質に左右されます。というか、PVM/BVMはそれをチェックするためのモニタですが、記録された映像自体の品質もありますし、接続した映像機器やケーブルの質にも左右されます。

その点基板だと、なんせ基板が生成した信号をそのまま受け取りますので大変綺麗です。そういった意味で、基板や家庭用コンソールとの相性は抜群ですね(今更ですが)。


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もっともこのPVM-20M4Jモニタは15KHzのみ対応ですので、SEGA MODEL1/2/3やNAOMIとか、その他24KHzや31KHzのアーケード基板やマイコンは表示できません。また、マイコン系でもPC-9801やX68000も映りませんが、大半の基板と家庭用コンソールたちは15KHzですのでそこは妥協です。

PC-8801やX1(要15KHz出力にディップスイッチ変更)や、MSXの表示もできますので充分かと思いました。あと、PVMはコンポーネント入力(すなわち480iですが)を受け付けてくれるのはちょっと助かります。

 

 

 

 

 

しかしRGB入力は従来のRGB21端子ではなく、BNC端子なのでここは変換がちょっとめんどくさいですね。コンポジットもBNC端子ですが、S端子(Y/C端子)は従来のケーブルが使えます。


この機種では本来RGB/C-Syncのループ出力BNC端子にターミネーターを接続する必要は無いみたいですが、とりあえずつけてみましたw

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コンポジットやS端子も搭載しているので、レトロゲーム家庭用コンソールでは充分な入力端子です。これらの端子ですら綺麗ですからね。。(もちろん、入力ソースの品質にもよりますが)

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S端子接続でDVDプレイヤー再生

 

S端子でDVDプレイヤー接続の画面ですが、こんなにS端子って綺麗だったっけ。。RGB接続と一瞬錯覚したほどです。コンポジットと比べればそもそもS端子は十分綺麗ですが、一般的なモニタとは比べ物にならないくらいPVMのS端子表示マジですごいです。PVM-20M4Jの水平解像度(垂直TVライン数)800本のおかげなんですかねえ。

 

 

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ついでに、Blu-rayプレイヤーで480i出力してコンポーネント接続
スキャンラインが懐かしい感じw

 

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X1 Turboもばっちり綺麗です

 

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光線銃もいけます!

 

オイラ手持ちのアーケードブラウン管は29インチの3モード 15/24/31KHzマルチスキャンなので、大きさも対応周波数的にもスペックダウンなのですが手持ちゲームのほとんどが15KHzですし、何より画質が圧倒的に綺麗なのでまずはこれでよし、と。

 

で。実はしばらく使っていたら、一部のPVMシリーズ特有の持病が発症しました。。

RGBラインIssueというものです(R、G、Bのそれぞれの1本線が画面上部に表示される不具合)。 15KHz専用のPVM(およびオリンパスのOEVでも)のほとんどの機種でいずれ発生します。

これから15Khz専用のPVMを購入される方は、覚悟はしておいたほうがいいです。

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RGBラインIssue

 

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この不具合は常時画面上に発生します。

 

これはマザーボード上の複数パーツの劣化によって引き起こされます。サービスモードを使えば ”隠す” こともできるのですが、時間経過とともにまた表示されます(悪化します)。

つまり、実はすでに発症していて”隠されている”個体もありうる、ということです。オークションやフリマサイトでは気を付けましょう。出品者も隠されているものを入手して、その後に出品している可能性もあるので一概に責めることはできませんが。

 

最終的には、パワーサプライにも影響を及ぼし完全に壊れてしまうようなので、いずれにしても早々に対処する必要があります。

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めんどくさいですが外科手術です。。

 

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パーツ入れ替え中

 

マザーボードを取りはずまでの過程が結構めんどくさいですが、コネクタの接続や配線もスマホで写真を撮るなどして記録に残しておきましょう。

フライバックトランス(ブラウン管用の電源パーツ) と ブラウン管 を接続している”アノードキャップ”(ブラウン管背面上部についている吸盤みたいなやつ)を外さなくても作業は一応できますが、ものすごくやりづらいのでアノードキャップは取り外したほうがいいです。

ですが。

アノードキャップを外す作業が、超高電圧感電する可能性が一番高い作業ですので。。。
電源を外した状態で、アノードキャップを外せても菅内部には超高電圧がずーーーっと帯電しているので作業には細心の注意が必要です。

 

本当に面倒なのですが、自分のPVM-20M4Jは複数のパーツ交換で完全回復しました!

 

とりあえず、手持ちのアーケードブラウン管が壊れてしまったときの予備として無事確保できました!
有機LEDで4Kどころか8kテレビが市販されている時代にコレですからねw


 

しかしこれが、泥沼の始まりなのでした。。。

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さて、、最後にオマケで、PVM-20M4JのService Mode(サービスモード)の入り方を掲載しておきます。

多くのPVMモニタは、MENU表示をした状態で DEGAUS(デガウス)ボタン+ENTERボタンを同時に押すことでサービスモードに入れます。技術者用設定ですので自己責任にて行ってください。いろいろなノウハウが無いと苦労します。また最悪、壊れます。


122の項目がありますが、わからない項目は変更しないほうが良いです。変更して見た目変わってないものでも、思わぬところで影響が出ます。作業する前に、一度全ての項目の数値をメモしておいてから作業することを強く推奨します。正直、オイラも設定項目についてはほとんどわかりません(ので、ご質問いただいても適切な回答ができないと思います)

メニュー操作方法:

・サービスモードから抜けるときは、 DEGAUS(デガウス)ボタン+ENTERボタンを同時に押してください。
・設定変更を保存しなかった場合は、モニタの電源を切るまで反映します。
・サービスモード中に、DEGAUSボタンを連続2回押すと全ての設定を保存します。
・サービスモード中に、BLUE ONLYボタンを連続2回押すと保存されていた設定を全て読み込みます。

 

もう少し下記にPVM-20M4JのService Modeで設定できる項目一覧の表を掲載します。(その前に長い注意項目を挟みます。必ずお読みください)

・Service Mode 画面の一番右上に表示される数字が下記でいうNo.です。(No.は機種によって違います)
・Service Mode 画面の一番左上に表示される項目が下記でいうSERVICE ITEMです。
・SERVICE ITEM項目の1行下に表示される項目が下記でいうSETTING NAMEです。
・SERVICE ITEM項目の右に▶(右向き三角)で表示されている数字が下記でいうVALUEです。

 

注意1!

なお、VALUEはオイラ手持ちのPVM-20M4Jから記載したものですが、これが ”正しい数字というわけではない” です。これらの数字でオイラの環境では特に大きな不具合を感じなかった数字、というだけです。また中古購入された方は前オーナーの設定などで数字が全く違うかもしれません。特に、ジオメトリ周りの数字はちょっと変わると、見え方が全然変わってきます。(ゆがんだり、傾いたり)

あくまでもオイラの環境での参考値としてください。ただご自身で無茶苦茶にして保存してしまってどの数字にすれば良いんだろう…とお困りの方にはもしかすると参考になったりするのかもしれません。

 

注意2!

なんらかのVALUE項目を変更して画面に何の変化もない場合、その値はそのままにせず変更前に戻したほうが良いです。というのも、この設定は各入力数周波数や画面モードごとに設定することができ、今の入力モードでは変化がないだけで裏では変化しています。そのため気づかず保存して、いざそのモードを使う際にとんでもない表示になり、前の数字もわからず元に戻せない可能性があります。

 

 

注意3!

基本的に、SERVICE ITEM項目名が ”NOR 60 DEF” と ”NOR DEF” だけ変更すれば90%は事足ります。なおNORは”Normal”、DEFは”DEFLECTION”、60や50の数字は入力周波数という意味です。16:9は本体ボタンで16:9を有効にしたとき、U/Sは本体ボタンでアンダースキャンを有効にしたときの設定、という意味です。つまり、SERVICE ITEM名は、各入力や画面モードの項目を意味します。

**画面サイズや位置修正は、NOR60 DEF配下のNo.5-6になります。
**ジオメトリ(表示画面の形状)修正は、 NOR DEF配下のNo.7-17になります。
**ジオメトリ操作は、モニタが十分温まった後(20~30分ほど)に実行すると良いです(冷えているときに設定すると見え方変わります)

ここだけでほとんど事足りると思います。(この設定だけでも、オイラ数時間かかります。)

Defset

注意4!

Item♯ 112の AGING MODE(エージングモード)は、1にしないでください。切り替えた時点で白い画面のままになります。メニューも何も操作できなくなります。電源を入れなおしてもこの状態です。解除するには、本体前面のなんらかの入力ライン切り替えボタンを2回連続で押してください。これ知らないと焦ります。

 

■PVM-20M4J Service Modeメニュー項目一覧

No. SERVICE ITEM SETTING NAME VALUE
1 NOR 50 DEF H FREQUENCY 90
2   VIDEO PHASE 158
3   V SIZE 162
4 NOR 60 DEF H FREQUENCY 128
5   VIDEO PHASE 85
6   V SIZE 156
7 NOR DEF V CENTER 166
8   H SIZE 180
9   PIN PHASE 115
10   PIN AMP 113
11   LOWER PIN AMP 118
12   UPPER PIN AMP 86
13   SEXY 131
14   V LINEARITY 144
15   V BOW 30
16   LOWER BOW 39
17   V ANGLE 4
18 U/S DEF V SIZE <50> 167
19   V SIZE <60> 145
20   H SIZE 210
21   PIN PHASE 108
22   PIN AMP 101
23 16:9 NOR DEF V SIZE <50> 92
24   V SIZE <60> 88
25   PIN PHASE 102
26 16:9 U/S DEF PIN AMP 63
27   V SIZE <50> 50
28   V SIZE <60> 45
29   PIN PHASE 29
30   PIN AMP 45
31 COMPONENT SUB PHASE 123
32   SUB CHROMA <NORMAL> 103
33   SUB CHROMA <SMPTE> 166
34   R-Y LEVEL 178
35 NTSC BURST GATE PULSE WIDTH 32
36   CRYSTAL 62
37   PHASE <NORMAL> 111
38   PHASE <ACC OFF> 128
39   B-Y PHASE 224
40   CHROMA <NORMAL> 132
41   CHROMA <ACC OFF> 79
42   R-Y LEVEL 91
43 NTSC 443 CRYSTAL 82
44   PHASE <NORMAL> 63
45   PHASE <ACC OFF> 63
46   B-Y PHASE 184
47   CHROMA <NORMAL> 129
48   CHROMA <ACC OFF> 80
49   R-Y LEVEL 104
50 PAL PHASE <NORMAL> 111
51   PHASE <ACC OFF> 113
52   B-Y PHASE 177
53   PHASE <NORMAL> 125
54   PHASE <ACC OFF> 146
55   R-Y LEVEL 145
56   CHROMA 145
57   R-Y LEVEL 186
58   COLOR BALANCE <R-Y> 132
59   COLOR BALANCE <B-Y> 105
60 C/T1 D93 3200K SW 0
61   BIAS <RED> 394
62   BIAS <GREEN> 400
63   BIAS <BLUE> 586
64   GAIN <RED> 718
65   GAIN <GREEN> 700
66   GAIN <BLUE> 838
67   B/O <RED> 90
68   B/O <GREEN> 101
69 C/T1 Dxx 3200K SW 0
70   BIAS <RED> 500
71   BIAS <GREEN> 400
72   BIAS <BLUE> 415
73   GAIN <RED> 815
74   GAIN <GREEN> 700
75   GAIN <BLUE> 708
76   B/O <RED> 127
77   B/O <GREEN> 102
78 W/B SUB CON <4:3 NORMAL> 182
79   SUB CON <4:3 H/V DELAY> 103
80   SUB CON <16:9 NORMAL> 167
81   SUB CON <16:9 H/V DELAY> 92
82   SUB BRIGHT 52
83   USER B/O <RED> 90
84   USER B/O <GREEN> 82
85 OTHER LANDING 47
86   V HOLD 128
87   H BLANKING 69
88   V BLANKING <50> 88
89   16:9 BLANKING START <50> 16
90   16:9 BLANKING END <50> 173
91   V BLANKING <60> 190
92   16:9 BLANKING START <50> 255
93   16:9 BLANKING END <50> 170
94   H DELAY 173
95   V DELAY 115
96   HP POSITION 112
97   HP WIDTH <NORMAL> 83
98   HP WIDTH <H/V DELAY> 31
99 SYSTEM SDI AUDIO 5
100   358 TRAP FILTER 0
101   ACC 0
102   CAPTION VISION 3
103   COMPONENT LEVEL 2
104   NTSC SETUP LEVEL 0
105   CHROMA SET UP 1
106   COLOR SYSTEM DISPLAY 0
107   COLOR TEMPEERATURE 0
108   USER PRESET 0
109   LANGUAGE 0
110   RGB SYNC 0
111   OPTION BORARD 5
112   AGING MODE 0
113   KEY GUIDE 1
114   REMOTE MODE KEY 0
115   PAL-M 0
116   MODEL 2
117   COLOR TEMP DISP 1 93
118   COLOR TEMP DISP 2 65
119   REMOTE ADDRESS 0
120   RESERVED 1 0
121   RESERVED 2 0
122   FACTORY SET FLAG 0

 

最後の最後にFACTROY SET FLAGというのもありますが、やらないほうが良いと思います(オイラは怖くてセットしたことがありません)。おそらくですが、ジオメトリとか設定前の数字になりすべての画面表示ジオメトリを自分で設定しなくてはならない状況になるのでは、、、を危惧してやったことがありません。

 

 

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